腐女子という生き物に身を落として早十年くらい経ちます。

名前をふみと言います。

さて、みなさんがどの程度のオタクなのかは分かりませんが、
私は腐っている上に、腐った本を自分で生産し、
それをマーケットに出しています。

今やコミケで動く金額は、数百億を超えると言われます。
安倍さんがこいつらに8%の税金をかけるだけで、
マジで五輪の何か建てられんじゃねーの？ってくらいのお金ですね。

さて、そんなオタクのお祭り（コミケならず、小さなイベント含む）には、
当然ながら様々な女の人がお客様として来てくれます。

最近はいわゆる「腐男子」もたまにお見かけ致しますが、
妙齢の女性ばかりがわんさか前を通りお買い物に励んでいるわけです。

この時、オタクは割と「一張羅」を着ていることが多い。

人によっては前の日に美容院に行く人もいるし、
ネイルの付け替えもするし、お洋服を新調したりするのです。

さて。ここからが本題。

少し前にtwitterで「アクシーズファム」を着ている奴はオタクっぽい、
という話題が持ち上がったことがありました。

その時私のオタアカウントでは「着たことない」
「自分は適当にマルイとかで買うからな～」など、割とアクシーズファムと
距離を置こうとする人々の姿がありました。

このオタク女の踏絵代わりにされた不憫なブランドのことを、
私はその時まで知りませんでした。

何故アクシーズファムはオタクっぽいと標的にされてしまったのでしょうか？

オンラインショップを見ていると「ガーリー」で「フェミニン」で
「すげえな、クララが着とるやつや」という感想は抱きますが、
すげえだせえか、と言うとそうでもない。

むしろ可愛らしい、モノによってはトラディッショナルでいんでない？
てか安っ！！！なお洋服が多いのです。

それでは何故このブランドはオタクの踏絵になりうるのでしょうか。

その答えはYahoo！知恵袋様にありました。それがこちら。
「アクシーズファムを着ている若いお嬢さんのお悩み」

悩みの内容はまとめると「アクシーズ着てすっぴんだとオタクっぽい？」
というもの。

たぶんこのお嬢さんはまだ中高生なので、メイクなぞしなくても
まったく構わないと思うのですが、
「関東一かわいい女子高生」などの戦闘能力強すぎるおなごたちが
彼女を脅かしているのでしょう。

オタクイベントでも、この手のガーリーな服を着た方は、
割といるように思えます。

そして、言われてみるとまだ頬にハリツヤのある女の子たちは
（R-18本を買わずに健全本だけ買っていかれる可愛らしい人々）
このアクシーズファムのような「ひらひら」「ゆるふわ」な
お洋服を身にまとっている子が多い気がなんとなくします。

この布もレースも多そうな服を、信じられん安価で売る企業努力。
それにいたく感銘を受けた世の中のお母さんたちも、
喜んで買ってくれそうな価格帯です。

へそも出てねえし胸元も開いてねえし襟もついてるし、
「なんかキャンディキャンディみたいじゃん」という感じでしょうか。
（もっと今の子の母ちゃんは若いか）

さて私が警鐘を鳴らしたいのは、別にアクシーズファムを着ている
ちょっとすっぴんだけど気にしないで同人誌モグモグするおな
女子たちのことではありません。

そこにいる、あなた。
そしてわたしだ。

「私はまあこんなダサいオタクではないけれど」と高をくくっている
そこでスウェット着て油断しているあなた、そしてこの自分に、
「お前は全然ダイジョブではない」と言いたいのです。

ダサいオタクと、ダサくないオタク。

この境目にあるのは別に、ファッションセンスとか顔の美醜とか
そういうものではない気がします。

だってお前ら、他人から見たらどっちもオタクなんだよ？？（震）

お前、ホモ読んでる時点でもう何も言い逃れなんかできないんだぜ・・・？


さて、私たちは自分はオタクだけどオタクっぽくないオタクなので、
オタクだけど真の社会生活まともに送れてないあのブスどもと違う。

そう思い込んできました。心の奥底では。

何で彼氏いないの？とか、何で結婚しないの？とかぐっさり来る系は、
ちょっとtwitterにでも自虐ネタとして載せて、
お外ではユナイテッドアローズで買ったコートなんか羽織り、
気が向けばデパートで化粧品も買うし、ネイルだって通うし、
美容院にだってこまめに通ったりする。

私だってそうしてきた。
でもモテませんでした。ほも書いてるからかもしれない。
救いようのない本当はブスなのかも。
それかすごい性格が悪いのかも。

でも、いつか、私は宗方仁みたいなイケメンに見初められて、
なんか毎日幸せに暮らしだしちゃうんじゃないかと思っていた。
漫画みたいな恋が始まるんじゃないかと思っていた。

私はオタクだけど、本当にどうしようもないオタクだけれど、
ジャンプに出てくる漫画の男の子たちをひどい目に遭わしてきたけれど、
でもどっかで何か上手くいくんじゃねーかと思っていた。

でも、そうはなりませんでした。
私はそうやってオタクを見下してきましたが、
全くにっちもさっちもいかずに、四半世紀が経ってしまったのです。

じゃあどうすりゃいいんじゃ。
どうしたら、この暗い樹海みたいなところから抜け出せるのか。

とりあえず、ここまで来たら自分はオタクじゃないととことん押し切って、
すげえ勢いでゴールテープ切るっきゃねえと思いました。

そんなわけで、恋活なるものを始めていきます。